汁なし担々麺のオタクだ。
基本的にラーメンが好きで年間300杯くらいは食べるので、ラーメン好きという自認はある。ただその中でもラーメンよりもまぜそばや汁なしに惹かれる傾向があることも徐々に気づいてきた。当初は同じような値段でも麺量を多く設定してくれている店が多いのでお得感で選んでいたつもりだったしかしよく食べているうちにタレをダイレクトに味わえる良さも覚えてきた。
トドメになったのは、ラーメン好きが高じて担々麺専門店で働いたことである。働いたといっても2年少々副業アルバイトしただけだが。勤務の度にまかないがいただけたのだが、その店の汁なし担々麺がうますぎた。複数の唐辛子やラー油、スパイスが複雑に混ざり合うタレ、芝麻醤や黒酢による味の深み、爽やかに鼻を抜ける山椒、もちもちの太麺…。もちろん汁ありの担々麺もうまかったが、まかないの9割は汁なしを選んでいた。
そんなこんなで汁なし担々麺のオタクになったわけだが、もっといろんな汁なし担々麺を食べてみたい!という次なる欲求に駆られたのは自然の摂理であった。しかしまあここからが茨の道であった。
おいしそうな汁なし担々麺をネットで見つける手段としてわたしが活用しているのはGoogleマップとX/Twitterである。しかしまあこれが難しい。まずGoogleマップは単純に精度が低い。[汁なし担々麺]で検索しても”担々麺”や”汁なし”も引っかかるし、”汁なし担々麺”で引っかかったのに実際は汁なし担々麺など扱っていない店ということも多々ある。なので一店一店メニュー表の画像を開いては目視で確認する必要がある。ラーメン店や担々麺専門店ならまだいいが、中華料理店の場合はメニュー数も多いので確認に本当に時間がかかる。また、メニュー表に記載があったとしても、期間限定商品だったりメニュー落ちだったりで現在は取り扱っていない場合もある。なので訪店する直近のメニュー表画像やクチコミを探す必要がある。手数が多すぎる。
X/Twitterでは、詳細が書かれておらず「汁なし担々麺!おいしかった〜」みたいなツイートも少なくないので、店名等が書かれていない場合はGoogleレンズで再検索をかける必要がある。また、当たり前だが店舗ではなく自炊やインスタントの場合もあるし、「汁なし担々麺」というアカウント名の方もいらっしゃる。最新のツイートから遡っていくと同じ店の営業ツイートが毎日分引っかかるのも(仕方のないことだが)煩わしい。
あと地味に煩わしいのが冷やし担々麺の存在である。一見汁なし担々麺と似たような見た目をしているし、人によっては冷やしも汁なし担々麺と記載したりしている。わたしはあたたかい汁なし担々麺が食べたいのである。
このような難儀を繰り返してはGoogleマップに保存して、自分だけの汁なし担々麺リストを作っていく。そしていざ訪店する際に改めて再チェック。汁なし担々麺はニッチなメニューなのか、メニュー落ちしてしまっていることもあるし、はたまた担々麺専門店などは短命で終わってしまっている場合も残念ながら少なくない。幾多の苦労を乗り越えて、わたしは汁なし担々麺を求めていくのである。
というわけで今後は不定期に、わたしがいただいた汁なし担々麺をアップしたりするかもしれないです。